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令和8年(2026年)3月 推薦作品

  • 3月14日
  • 読了時間: 1分

凍空に神話始むる星座かな    安見かのん

つなぐ手を解けば消ぬるや冬の虹 橋本 省子

逢魔が時枯木は人の形して    原川 篤子

天日を呑み込んでゆく大枯野   三輪 英子

ポインセチア窓辺に星を呼び集む 柚希  藍

内陣へ冬日の射すや慈雨のごと  小川かよ子

竹林の時に光となる時雨     寺林留美子

凍つる夜や琥珀の中の虫の貌   大山知佳歩

山寺は風の音のみ冬紅葉     千代田南子

羽立てて白鳥星を迎へけり    今西くらら

上州はどこも風道干大根     櫻庭  寛

満天に星吹き上げて虎落笛    望月 光代

ぼろ市に買ふ俎の檜の香     山本 欣子

合はす手の器に貰ふ実千両    清水 葉子

白は老いやすき色なり大根干す  篠原 新治

行者道に似て裸木の無一物    安寿  文

栞外し終はる全集漱石忌     富田 征彦

誕生日来しが病室雪の朝     木浪 陽子

埋火のごとき書庫奥椋鳩十    田中 純子

心内に母を仕舞ひぬ煤払ひ    林屋  緑

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令和8年(2026年)7月 推薦作品

しやぼんだま唯一無二のたゆたひや   安藤のぶこ 花の雨心の窪に降る日かな       山本 欣子 花くづをたどり明智が妻の墓      遠野 玖柚 夕暮を分け行くやうに初燕       早川 渉子 宣戦布告なきまま兄の水鉄砲      ⑦ パ パ 雨しづくのこして枝垂桜かな      望月 葉雲 囀に見送られ師は浄土へと       千代田南子 行く春や魚の泪は見ざるまま      月野木潤子

 
 
 
令和8年(2026年)6月 推薦作品

握る手に返す力や暖かし      岩田 公子 春の雨竜鱗黒く浮き立ちぬ     上岡 沙羅 流線となりし鯉の背水温む     寺林留美子 春禽の玉の声張る神の宮      望月 光代 頂上の四方八方春きざす      志田 鈴音 石段の果ては空のみ二月尽     梶嶋 啓子 抜け道をして春泥に咎めらる    大政 建夫 雨音は春の旋律庭を打つ      福田 一舟 人の世に永遠は無し石鹸玉    

 
 
 
令和8年(2026年)5月 推薦作品

金箔の軽さに春の雪吹かれ    添田  蒼 凍滝や時の止まれるひとところ  梶嶋 啓子 我に許す小さき懈怠や春炬燵   紫野はづき 遠き日の夢の余燼や春の虹    大山知佳歩 凍月にふるさとの音奪はるる   望月 淳志 引潮に岩顕れて西行忌      杉原 冴栄 猫の日の漱石旧居うららけし   児玉 苦楽 野間馬の背を飛び跳ぬる雀の子  三神  武 留め置きの舟へ漣春浅し     中出惠美子 待春

 
 
 

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