令和8年(2026年)6月 推薦作品
- 6月13日
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握る手に返す力や暖かし 岩田 公子
春の雨竜鱗黒く浮き立ちぬ 上岡 沙羅
流線となりし鯉の背水温む 寺林留美子
春禽の玉の声張る神の宮 望月 光代
頂上の四方八方春きざす 志田 鈴音
石段の果ては空のみ二月尽 梶嶋 啓子
抜け道をして春泥に咎めらる 大政 建夫
雨音は春の旋律庭を打つ 福田 一舟
人の世に永遠は無し石鹸玉 藤 みなこ
春眠やアリスの国へもう一度 大山知佳歩
あますなく春の雨吸ふ古墳山 石井 一与
墳丘の背の丸みへ春の雨 清水 葉子
囀や亀甲山を膨らませ 大谷 則子
蛍烏賊目玉が明日をじつと見ゆ 杉原 冴栄
出迎へは木蓮のみの古刹かな 小川 正氣
紅梅の空に折り目のなかりけり 川野 智子
身が江戸にあらば其角と春の酒 小川かよ子
冬萌や捨て得ぬままの友の文 瀬戸あやみ
春兆す佛顔して猫通る 手柴由美子
春寒を解かれ鳴り出す置時計 土屋 藍子
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